デジタル庁設置に向けた緊急提言について

当コンソーシアム(DAPCON)から、以下の内容にて 内閣府 デジタル改革関連法案準備室へ提言を行いましたことをご報告いたします。



令和2年10月12日

  

内閣府 デジタル改革関連法案準備室 御中

  

デジタルアーカイブ推進コンソーシアム

会長 青柳正規

  

デジタルアーカイブ社会の実現に向けた産業振興に関する提言

  

2020年4⽉内閣府 知的財産戦略推進事務局から「デジタルアーカイブジャパン推進の状況について」が発表されました。ジャパンサーチ正式版がリリースされるなど我が国の知識を連結する取り組みは着実に進んでいます。しかし、肝心のアーカイブ機関(図書館・公文書館・博物館・美術館等)や教育機関のデジタルコンテンツの不足、リアルにもバーチャルにもアクセスの脆弱性が顕わとなりました。ボーンデジタル世代にとって、デジタルデータが存在しないことは「実社会でも存在しないこと」と同義です。豊かな文化資源を有する我が国がサイバー世界では文化が乏しく、浅い国となっています。デジタルファースト政府は技術革新とともに歩む社会であり、デジタルコンテンツが流通しやすい分、散逸・消失しやすい社会といえます。当コンソーシアムはデジタルアーカイブ社会実現を加速するために民間企業が集まり、産業拡大のための非競争領域のプラットフォーム共通化や法制度の在り方について検討を重ねています。

  

コロナ禍で課題が顕わになった今を好機ととらえ、次の点を緊急に提言いたします。これらの施策の実現に向けて、ご尽力いただきたく、何卒よろしくお願いいたします。

  

  • アーカイブ機関や教育機関の更なるデジタルシフトと、文化財として指定されていない公共部門や民間が管理する文化資源のデジタル化と新たな価値の活用のために財政面を含む種々の振興方策をとること。
  • 官民ボーンデジタルコンテンツの散逸リスクと再収集のコストを抑え、スムーズに将来の活用に資するダークアーカイブのプロセスを標準化するための検討を行うこと。
  • ジャパンサーチの継続性を担保し民間に移管するために、公共利用可能な官民デジタルコンテンツの一元管理・保管、権利処理及び利用促進を目的とする「ナショナルデジタルアーカイブセンター」を設置が予定されているデジタル庁に設けること。

以上

  

会員等一覧

(2020年10月12日時点)

  

■役員

会長 青柳正規(東京大学名誉教授)

副会長 緒方靖弘(寺田倉庫株式会社 執行役員)

副会長 宮本聖二(ヤフー株式会社 エグゼクティブ・プロデューサー)

顧問 長尾真(京都大学名誉教授)

顧問 中山信弘(東京大学名誉教授)

顧問 原島博(東京大学名誉教授)

顧問 御厨貴(東京大学名誉教授)

事務局長 長丁光則(東京大学特任教授)

監事 丸善雄松堂株式会社

幹事 以下幹事社(10社)

  

■幹事社(50音順)

株式会社IMAGICA Lab. 凸版印刷株式会社

株式会社エヌ・ティ・ティ・データ

スタートバーン株式会社

大日本印刷株式会社

寺田倉庫株式会社

凸版印刷株式会社

日本ユニシス株式会社

富士通株式会社

富士フイルム株式会社

ヤフー株式会社

   

■一般会員(50音順)

株式会社ヴィアックス

株式会社KADOKAWA

ソニーストレージメディアソリューションズ株式会社

TRC−ADEAC株式会社

株式会社電通

株式会社野村総合研究所

パンチ工業株式会社

株式会社ブックスキャン

丸善雄松堂株式会社

  

■情報会員(50音順)

ポーラ文化研究所